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第三者独立機関の認証はオーガニツクの品質カード

では、認証機関は誰が認証する?

An Original English text by Heather Granato
"Organic & Natural News" September 1999.
(This is MLTs free translation in Japanese)

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Time誌を見てお店に買物に来る人は「オーガニック食品」を望み、オンラインショップでは「認証済オーガニック」製品が推奨されているが、そこには独立の第三者認証による保証、つまり、生産者が規定の標準に従って商品が生まれているのを知る。では、誰がその標準を決め、誰が第三者である認証者が正しい仕事をしていると判断するか。つまり、「誰が認証者を認証」するかという問題がある。その答えは認証者自身が「標準に合致したテスト」を行い認証することだが、その認証者が標準に合致していると信用できるのかとの疑問が残る。認定プログラムは国内、国際に拘わらず認証者が決められた手順に従ってが行われていることを確認するものである。とは言え、この認定問題は依然として問題を残している。特に全国標準のまだ確立していない米国では問題があるし、その影響は国際取引にも及ぶことになる。

まず認証手順を理解する

認証は一見簡単に見える。例えば、オーガニツク農法の従事者、Joeが認証メリットを期待し、それを取得したいと考える。彼はFVO(Farm Verified Organic)という団体の標準が最適と判断し、手続費用と共に申請書を提出して、認証を待つ。FVO職員は彼の申請書類を審査し、その申請標準に合っていると判断し、手続きを進める。独立検査官がFVOに呼ばれて、Joeの農場を訪れる。彼は農場で使用する材料、関係資料、他農場との混合がないかなどを調べ、記録を纏める。その上で、Joeの農法のすべてについてFVO標準に合致しているかを査定する。独立検査官はその調査結果をFVOに推薦状と共に報告し、FVOではこの情報を審査し、標準を満たしていると判断し「認証」を与える。

このように認証は簡単なようだが、何故にJoeは数ある認証団体の中からFVOを選らんだのか。「認証団体の標準は殆ど似ており、実は違いを見つけることが表面的には難しいにも拘わらず、一方では基本的な考え方の相違があるため統一的な合意に達することが出来ない問題がある」、国際品質保証(QAI)Joe Smillie副会長は述べている。それは具体的には使用する材料、輪作の程度等々であり、同時に世界各国で行われているオーガニツク農業と米国のオーガニツク標準との関わりについての議論もある。

世界の現状

現在、米国にはオーガニツクの標準はない。オーガニツク食品生産法(OFPA)が成立してから10年、農務省の誤った規則の提案から2年、国としての標準がまだない。米国オーガニツク標準機構(NOSB)、業界、大企業、消費者等からの意見に基づく標準について農務省が議論を行う間にも、米国とEUの間では通商摩擦があり、オーガニツク産業については纏まる兆しがない。最善のシナリオは、「オーガニツクが国際通商摩擦問題で解決の銀の弾になることだ」とNOSB会長のBob Andersonは語り、農務省長官のDan Glickmanは既に次のような考え方を示している。つまり、農務省は米国内の食品に関してのオーガニツク標準には栽培、加工の過程で遺伝子組み替えを行なったものを認めない旨、公式表明しているが、これが米国とEUとの通商問題の解決に繋がるとしている。

他方、「オーガニツク」という用語について政府間での共通認識がないことは誤解を生むことになる。「農務省がオーガニツクをまるで外交交渉のカードとして使用しようとしていることに困惑する」、カリフォルニア州オーガニツク生産者認証機関(CCOF)Brian McElroy局長は語っている。最近の米欧間でのオーガニツク通商問題の動きの一つにEUがすべてのオーガニツク認証機関は国際標準機構(ISO)が定める標準に準拠するようを求めていることがある。つまり、オーガニツク製品の認証に関わる機関に対し、ISO規則、指針65を満たすことを要求している。

このISO65に対応する米国内の機関としては米国農務省のMeat Grading & Certification Branchがある。前述のQAIとオーガニツク生産者・購買者協会(OGBA)だけが米国ではISO65の基準に合致し、認定された機関であるが、CCOFFVO、オーガニツク栽培改善協会(OCIA)等は審査中である。だが、「このISO65の審査とは標準そのものについてではなく、単なる紋切り型の形式に過ぎず、オーガニツク標準に関する内容は十分でない」と農務省関係者は述べている。このため、欧州と取引する生産者の認証をISO65が助けることにはなるが米国内或いは国際的にオーガニツクに関する政府間で合意された定義や標準が存在することにはならない。多くの関係者は国際有機農業運動連盟(IFOAM)がこの問題への解決になるものと考えている。

IFOAM1972年に設立され、オーガニツク農業関係者の共通の場として運営されており、基本的なオーガニツク標準を決めて実状に合うように適宜、更新されている。但し、IFOAMは国際オーガニツク認定サービス(IOAS)のプログラムを導入しているが、それ自体は認証団体でもなければ、保証機関でもない。各認証団体はIFOAMの認定獲得の為にIFOAM会員となる必要はなく、IFOAMのすべての会員がその認定者であるわけでもない。ISO65が規定する要件をIFOAMのそれと比較してみると、ISO65はオーガニツクの標準自体の査定ではなく、標準に関わる方針を明らかにしているに過ぎない。他方、IFOAMは諸標準を設定しているが現時点でそれらは認証者に関する政府レベルでの認知は受けていない。このため、CCOFFVOといったIFOAM認定の組織がISO65の認可を取ろうとしている。「顧客はEUが受容するための保険として、ISO65を取ることを求めている」とFVOの関係者は述べている。その他の米国の認証機関はIFOAMと協働してはいないが、EU諸国での認証機関が保証する製品は欧州で取引することができる。「この点では欧州の認証機関に米国にも対等の扱い、互恵を要請している」とQAISmillieは語っている。

互恵の精神

この問題は国際的にも国内でも些か問題がある。何故なら、多くの認証団体は企業、農家での毎年の書類審査や取引毎の細かい手続きを必要とするような互恵は求めていない。この互恵問題を解決するには、この月に米国オーガニツク標準(AOS)プロジェクトが打ち出したオーガニツク業界関係者が受け入れることができる規則の導入を農務省が進めることである。現在、それは第二案の段階にあるが、認証に関わる標準について関係者から意見を求めており、関連文書を1020日のオーガニツク取引協会(OTA)総会の認証幹部会での承認を得るよう準備中である。

「幹部会でのこれら標準の採択と会員の合意を期待したい。これは米国の認証団体が共通の標準を使用するための極めて重要なステップである」とOTA事務局長、Katherine DiMatteoは述べている。このため、上記の意見聴取にはすべての認証機関が参加しており、共通認識が作られることを願っている。「仮にAOSが合意できると、ISO65認可も収まるし、それが米国内の互恵についての共通認識にもなる」とSmillieは言う。また、業界関係者は農務省がAOSを土台にして、同省の規則制定に役立てること望んでいる。このように、国内のオーガニツク標準の制定により国際取引を促進させることが期待され、同時に政府間の認識も容易になる。また、IFOAMの支持者は国際的な互恵取引ではIFOAMの認定方式が基本となることを計画しており、今秋の標準認定に向けた多国間協定の署名を目論んでいる。

「これによって、単に国際貿易が促進されるだけでなく、互恵がより実際的に実現する」とCCOFの政府問題委員会委員長のDavid Letourneauは言う。Kirschemannは「互恵問題は民間により国際的規模で解決される必要があり、同時にIFOAMの認定プログラムはより一層、世界各国の政府間でも認識されるようになり、オーガニツク認証に関する組織に関する必要な監視を可能にする」

国際的にオーガニツクに関わる通商問題がどのような方向に行くにしても、まずは国内に於いて合意に達することが最初の重要な一歩である。オーガニツク産業が米国に於いて、自らの問題を整理することが出来れば、それが結果的に国際的問題への答えを出す強い立場をもたらすことになる。

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Last update: 2002/07/27

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